久しぶりに家族で泊りがけの外出をしてきました。といっても近場ですが、いつもと異なる風景に身を置くことでそれぞれ少しリフレッシュできた様子。真っ赤な苺に舌鼓を打ち、川のせせらぎを聞き、のんびりした時間を過ごしてきました。
小さい頃から移動の多い環境で育ったこともあって、うちの人たちはとても荷造りが上手。だいたいこんな感じの日程だよ、ということを伝えればめいめい必要なものをバックパックに詰めてくれ、手落ちがありません。私自身も出先には最小限のものしか持たないため、日帰りと見まごうばかりの身軽さです。
もっとも、私の場合は何か不足があってもだいたいのことは行った先でなんとかなるさという楽観のなせる業…なのですが、日用品を現地調達するために行った地元のお店で思わぬ「ご当地らしさ」に触れられることもあり、これはこれで予想外の面白さがあります。
このように我が家の旅行スタイルは、目的地を決めたらあとはなりゆきまかせの行きあたりばったりが常。通りすがりに「日帰り入浴」なんて看板があればその矢印に従ってみたり、宿の人おすすめのお食事処があると聞けばその晩さっそく行ってみたり。きっと事前に下調べをしておけばもっと無駄なく効率の良い旅程で過ごせるのかもしれませんが、その場所へ行きそこで暮らす誰かに直接たずねるやりとりもまた、旅の大事な要素のひとつだと考えています。
加えてコロナ禍以降、行った先が必ずしもブラウザに表示されている情報のとおりであるとは限らない(日時や内容は天候や傷病など、やむを得ない理由で変更しうるものである)ということもあり、名所づくしのゴールデンルートをなぞるようなスケジューリングもまた、時代の旅のあり方に合わなくなってきているような気もします。なにより、検索のサジェスト以外のところから得る過ごし方のヒントは、ガイドブックに掲載されるハイライト以外のその土地の魅力を教えてくれるように思うのです。
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