先日、立田アカツキさん主催の研究発表会に参加しました。内容は同席したみなさんでじっくり味わうべく準備された題材でしたのでここでは明かせませんが、話を「盛る」クセ(誇張したり脚色・演出を加える傾向)について話が及びました。
わたし自身もその傾向を生まれの特徴として持っており、オーバーな表現や(それとは意識せずとも)粉飾した言い回しに自覚があるため、お話を聞きながらひたすら居住まいをただす思いでした。
それは、よく言えば「夢を現実に近づける」力(言葉によって肉付けし具体性を持たせる)でもありますし、その言葉を聞いた人の心に魔法をかけ、追い風を送ることのできる能力でもあります。(ただし、その魔法がその人自身を助ける目的である場合であれば…)
一方で、使い方を誤ると「嘘もつき通せば真実になる」といった側面も孕んでいます。他者を言葉たくみに操り、自分の「夢」を共に演じさせるコマとして扱ってしまう危険性もあるわけです。
頭の中の「イメージ」を具現化するプロセスのなかで、その影響力をどう使うか?ということについて、考えさせられるひとときでした。

散会した帰り道に思い出したのは、小さい頃に通っていた絵画教室での、先生からのお言葉。
いつもの土曜日の午後のこと。自分ではよく描けたつもりでいた作品のところへ、ふっと先生が回っていらして「ゆきのさん、あなた、アタマが良すぎてダメだな。考えて描いてるもの。ぜんぜん(対象を)見てないでしょう」とおっしゃったのです。
つまりはわたしの「そういうところ」が、作品に悪く作用し、整合性を欠いている、というわけ。その日はどうにもくやしくて、帰りの車の中で大泣きして、運転する母が「あんた、また何かやったんでしょ〜」と呆れていたのを覚えています。
形はちがえど、自分の中の「虚」を「実」に置き換えようとする試みをつづける今の暮らしにおいて、改めてその扱い方を考えさせられる研究発表会、だったのでした。
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