先ごろ、都内にも雪が降りました。日差しはだんだんと春めいてきたものの、朝晩の冷え込みはまだまだ冬のそれ。新しい年、皆さんはいかがお過ごしでしょうか。今日はタロットについて少し、書いてみようと思います。
普段からタロットに親しんでいらっしゃる方ならきっと、おわかりいただけるかと思うのですが…自分や、その周辺のことを整理したいという思いでタロットを並べるとき、特定のカードが頻出する場合があるんですね。そしてここ数年、私にとってその「特定のカード」はずっと「隠者」でした。
最初のころは、勉強したてということもありカードの意味するところもさほど理解できず、本とカードの間で視線を行ったり来たりさせながら（一体、なんのことだろう？）と頭をひねるばかり。読み手がそんな調子ですから、きっとタロットの方でも（…なんて察しの悪い人だろう）と呆れていたのでしょう、それから何度も何度も、繰り返し繰り返し、いろんな場面で隠者と顔を合わせることになったのです。
当時の練習用ノートを見返すと、どうも自分の中の「いつもの癖」のようなものが顔を出すたびに「隠者」が登場し、窘められる…というパターンが多かった様子。往々にして、彼が私に伝えんとするメッセージは「それは単に、あなたがそのジンクスに依拠することで個人的な安心を得たいだけなのではないですか」といったものでした。（※あくまで私と、それに付随する問題を占った場合のはなし。いま振り返ってみれば、本当におっしゃるとおり、と感じます）
このような経過をたどったのち、ふと最近になって隠者が出なくなっていることに気づきました。そして、隠者に代わって、たびたび私の前に姿を現すようになったのは「星」のカード。たとえば、香りがそれを身に纏う人によってその匂いたち方を変えるように、また新たにカードと自分とで織りなす物語がはじまっていきそうです。
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