本日は立冬。暦は辛亥月へと切り替わりました。霜の声が聞こえる季節が到来し、冬至へ向けてひたひたと陰の気が強まっていくタイミングです。朝晩の冷え込みも一段と極まり、空気が澄んで夜空の見え方も冬のそれらしく変わってきたように思います。
本日はネイルのブログ。辛亥月のために身につけたデザインをご紹介してまいります。今月の干支「辛亥」の構造は天干の辛（陰の金）が地支の亥（陰の水）を後押しする「金生水」から成り立っています。
切り立った金の性質を備える「辛」と、確固たる信念（核）を内に秘め萌芽の時を待つ「亥」の組み合わせは、知性に裏打ちされた高潔さを感じさせる存在。目幅が利いて飲み込みもはやいため、みなまで説明をしなくともコツをつかんでしまうような勘の良さがあるでしょう。
視界が冴え、普段は気づかない汚れやほころびに目が留まりやすいときでもあります。これは本当に今やらなければいけないことか？後からでもキャッチアップ可能か？など、目まぐるしい中にあっても時に応じて適切な対処や判断を下すことを求められそう。そんな辛亥月の雰囲気に着想を得て、私が選んだデザインがこちら。
水っ気たっぷりのうねうねネイル。すべての指に透け感を持たせ、乾燥する秋風とは逆行するように湿潤なニュアンスを指先に纏わせました。玉虫色に光っているのはクロムパウダー。「辛」由来の金の気をしのばせ、茫洋とした水の世界にスパイスをきかせた形です。流れの速さは確かにありながらも、自分はどこへ行くのか？何に向かっていくのか？指針を見失わないように心がけたいと思い、このような配合となりました。
