khushi-art blog

खुशी khushi クシーの意味は喜びや幸せ。描いたり占ったり。

戊申×壬寅 ネイル考

8月7日は立秋。苛烈な暑さに汗ぬぐう日々がつづきましたが、暦の上では秋がきたようです。今日はネイルのブログ。戊申月をイメージして身につけたデザインについて、ご紹介していきたいと思います。

月干支である戊申は土生金の関係性でむすびついており、戊(陽の土)が申(陽の金)を後押しするさまは、さながらゴールドラッシュ。乾いた土壌に金脈を秘めた山の様相です。このように戊は自然界では山に喩えられ、申もまた勢い盛んな機動力あふれる干支。いずれも天の高みから周囲を俯瞰する性質があることから、なにがしかの盛りあがりが予想される月…という見方もできるでしょう。(感染の天井はもうこれぐらいで勘弁してほしいところではありますが)

加えて、今月の干支「戊申」は年干支「壬寅」と併せて考えると「天剋地冲」という組み合わせでもあります。戊(陽の土)が壬(陽の水)を剋し、春の訪れを告げる「寅」と秋のはじまりである「申」は対冲(向かい合わせの干支)…それぞれがぶつかりあい、せめぎあっているような状態を指すわけです。

まったく異なる性質のものがしのぎを削る、一進一退のつばぜり合い。そんな様子を思い浮かべると、このところのざわざわとした世の中の様子もむべなるかな、という気持ちにさせられます。

また、戊申(土生金)から掘り出される「金」が、かならずしも今のわたしたちにとって価値あるものとは限りません。そこに用途や意味を見出すかどうか、使いこなしていけるかどうかは、あくまでわたしたちが知恵を絞り工夫を凝らしてこそなんですね。手間やまわり道をいとわず、日々を淡々と重ねることの大切さ。そんな姿勢が問われそうなこの月に、わたしが身に着けたネイルはこちら。

なにが出るかな

ブラウンのベース→金色の箔フィルム→薄いブラウン→オーロラフィルム…サンドイッチのように色の間にアクセントをさしはさむことで「奥になにかを秘した土」というのをネイルの構造で再現していただきました。トップにシェルパーツの欠片を置いてもらうことで壬(陽の水・海のような存在)の要素も加味。角度を変えるごとに揺らぐ様子は強い陽光の下で見るといっそう涼しげで、見るたびに心をゆるめてくれます。

いつ、どっちに向かっても大丈夫なように。上手に力を温存し、使うべきところに使っていく。そんな器用さを磨くひと月になれば、と思います。