短い梅雨が明けたかとおもえば、夏というよりは熱波という言葉がぴったりくるような気候が続きました。今日は七夕。二十四節気では小暑とよばれる節目です。「小」とは名ばかりの、屋外へ出るにもぐっと覚悟を決めなければならないようなありさまから少し落ち着いた今、長いながい夏が幕を開けたようです。
本日はネイルのブログ。この小暑をもって暦は丁未月へと移り変わりました。それぞれ丁は陰の火、未は陰の土に分類される干と支。天干である丁火が地支の未を生じ、火生土の関係性となります。夏の太陽にじりじりと灼かれ、熱を帯びた砂地のようなイメージの干支です。しかし、少し掘っていくと日の光の届かない、暗くて涼やかな層にもぶつかったりもして。（その砂地に身を隠しながら、ひやりとした眼差しを向ける爬虫類などもいそう）
熱さと冷ややかさ、両極の感情をたたえながら、そのどちらに振り切るかを定めたら迷うことなくアクセルを踏み込む…ポーカーフェイスの奥に、馬力の強さを感じさせる存在です。そんな印象を爪先にとじこめた今月のネイルがこちら。
うすいサンドベージュに、オレンジ色がマーブル状に溶け込んだタイダイネイル。光を受けてチラチラと砂粒が輝く様子になぞらえて、メタリックなラインの装飾を加えてもらいました。人差し指がストライプになっているのは、未の蔵干（丁・乙・己）のうちの乙木の象意を取り入れたものです。
カンカン照りの地上も、静まり返った地下も、縦横無尽に行き来して夏を泳ぎきれるように。夜の時間帯や心を避難させる場所で上手にインターバルをとりながらまいりましょう。
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