今月（9月中旬から10月中旬にわたるアソージュ・असोज月）はドゥルガ神の勝利を祝うダサイン大祭、来月（10月中旬から11月中旬までのカーティク・कार्तिक月）は光の祭りティハールと、秋は祭事が目白押しのビクラム暦。
ネパールで用いられている暦のことを調べるようになって、はじめに混乱したのは日本語で検索したときに出てくる「ネパール暦」という表記でした。多少調べものをした今ならば、ネパールで使われている暦、ということを端的に表すための呼称として「ネパール暦」という書き方をしたのかもしれない…という書き手の事情も想像がつくのですが、実は「ビクラム暦」と「ネパール暦」は全く別の暦。国で公式の暦として定められ、各宗教・民族の行事祭事が複合的に取り入れられているビクラム暦に対し、「ネパール暦」はネワール族の用いるこよみのことを指します。多民族国家であるネパールはそれぞれの民族に各々のカレンダーと年中行事があり、このうち主にネワール族がもちいている暦が「ネパール暦」である…というわけです。
ビクラム暦のスタートは紀元前57年ですので、今年(西暦2021年)はビ暦2078年。ネパール暦は次のティハールの日(西暦2021年11月5日)を境に新年へと切り替わり、こちらは1142年を迎えることになります。
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