khushi-art blog

खुशी khushi クシーの意味は喜びや幸せ。描いたり占ったり。

丙寅×甲辰 ネイル考

節分、そして立春を迎えましたが天気予報は雪模様。こうしてゆきつ、戻りつを繰り返しながら、世界は徐々に春めいていくのでしょう。年干支も「癸卯」から「甲辰」へと変わりました。ボタンは1番上まできっちりと、折り目正しい「癸卯」の風情から、ネクタイをふうと緩め、さてと腕まくりをする「甲辰」らしい気風へと(こちらもだんだんと)色合いが移り変わりゆくものと思われます。

本日はネイルのブログ。甲辰年の幕開けを彩る「丙寅」ネイルについて、考えてみることとします。「丙寅」は天干が陽の火、地支が陽の木からなる「木生火」の干支。明るく朗らかな愛されキャラであり、その場にいるだけでなんとなく雰囲気をまろやかにする佇まいを持ちます。

「丙寅」を何かの情景に喩えるならば「ひな鳥の孵化」する様子…というのが個人的にはぴったりときます。ぬくもり感じる陽だまりの中、コツコツとまだ目も開かないひな鳥が硬い殻をノックし、壁を破ってこの世に生まれ出でようとするさま。誰に教えられたわけでもないのに、自然と顔は明るいほうを向き、耳は音のするほうへと研ぎ澄まされ、生き物の本能や生命の逞しさを感じさせます。人間の赤ちゃんでいうなら、吸啜反射や把握反射といった原始反射と呼ばれる行動がそれに当たるでしょうか。

なんの衒いもなく、素直にのびやかに。手を伸ばした先の未来が確かに自分を受け止めてくれるものであることを信じている…そんな力いっぱいの産声が聞こえるような気がするのです。すこやかなオーラみなぎる丙寅月に寄せて、私が身に着けたネイルはこちら。

胸いっぱいに息を吸い込んで、高らかな咆哮を

パール感のあるチェリーレッドのワンカラーに、卵の表面にひびが入ったようなゴールドのラインアート。ゆるやかな春の息吹を感じさせるべく、ミントグリーンのラメを合わせました。

世界との「もういいかい」「まあだだよ」の掛け合いをよそに、今こそがその時だ今でなくてどうする?と勢いよく飛び出る。この春はそんな旋風が吹き荒れていきそうです。