khushi-art blog

खुशी khushi クシーの意味は喜びや幸せ。描いたり占ったり。

癸亥×癸卯 ネイル考

本日は立冬。コートどころか、半袖を出したりしまったりするような陽気が続いておりましたが、唇や指先に感じる乾燥はたしかに冬のそれ。クリームを塗りこみながら、今月も干支とネイルについて書いてみたいと思います。

今月の干支は「癸亥」で、天干も地支も陰の水が重なる組み合わせ。「甲子」を1番として始まる60干支の60番目にあたり、ひたひたとその水位は静かに、けれども確かに増してゆく気配を感じさせます。流れはまだどこへ向かうとも知れず、しかし行方しれずであればこそ、私たちはその流れ着く先を見届けてみたい、と心惹かれるのかもしれません。

「癸亥」という存在を頭の中でなにかのイメージになぞらえるなら「ダム穴」が私にはぴったりときます。突如として湖面に大きく口を開け、水はおろか、見ているこちらまで引き込まれてしまうかのような感覚を覚えるその存在。ぽっかりとあいた暗くて深い穴と水の流れは、そら恐ろしさとともに不思議な引力を持っているように思うのです。まるで船乗りをいざない海中へと引き込むセイレーンがごとく。

そして今年は年干も「癸卯」で陰の水が重なっています。何かのムーブメントに浮かされたり、物事の根幹を担うイデオロギーの変化などを思わせる配置。しかしその目的・狙いとするところは一体なんだろう?疑問を持つ姿勢は失わずにいたいものです。そんなこの1か月を彩るネイルはこちら。

雨が降って、地が固まるにもそれなりに時間が必要

粒子の粗さの異なるラメをざくざくと盛り込み、降り積もる・降りつのる水の粒を表現してもらいました。また、濃いめのネイビーや深紫をグラデーションで入れ、底の見えない神秘性をイメージ。上に乗せたスタッズは「卯」の印象をほのかに示す具合に取り入れ、この流れもまたいつかの味方にできるように、という願いを込めたデザインです。