khushi-art blog

खुशी khushi クシーの意味は喜びや幸せ。描いたり占ったり。

風冴ゆる山の端に落陽

12月22日は冬至。1年のうちで夜の時間が最も長い1日であるわけですが、この日を限りに「陰極まって陽に転じ」世界はだんだんと明るさを取り戻してゆくことになります。万物を陰と陽の組み合わせによって解釈する易では、この陰陽の境目ともいえる冬至の日に年筮をたて、来る1年を占います。そんなわけで、今年も「年筮の会」に参加してまいりました。

昨年の末にわたしが得た卦は「巽為風・2爻」…内も外も「巽」の卦からなる疾風怒濤の様相でした。爻辞をひもといてみれば、2爻は有能でありながらも偉ぶらず、謙虚さを備えた慎重な人物のように感じられます。

年筮の会は毎回、はじめに参加者が昨年に得た卦をもってそれぞれの所感を述べ、それを踏まえた上でいざ立筮…という流れ。私にとっての「巽為風」は、自分と両親との関係を通して、改めて「親」としての我が身をも俯瞰するような1年でした。

年筮の面白いところは、その卦を得ることで自動的に謙虚さや慎重さがもたらされるわけでもなんでもなく、1年という時間を通して手を変え品をかえ何度も何度も「巽」の何たるかをその身に叩き込まれるようなところ。2021年の冬至の私に比べれば、今の私はだいぶ「巽」に対する解像度があがったのではないかな?そんな気が致します。

ご一緒させていただいた方からも各々の卦に対する見解が述べられ、1年という長い時間をあるひとつの卦とともに生きる濃密さや贅沢さを垣間見たような思いです。

丘園を飾る

そして2023年に向け、このたび私が得た卦は「山火賁・5爻」…童謡『もみじ』に「秋の夕日に 照る山もみじ」とあるような、錦秋の夕景が思い浮かびます。飾ることをよしとする山火賁のなかにあっても、徐々に引き算の美と申しますか、よりシンプルで手数を抑えた魅せ方を学んでゆくべきときなのでしょう。はてさて、どんな1年になりますやら。

 

(予告)来る年を易で占うメール鑑定「ひとふり」を目下、準備中です。節分までの期間限定で申し受けますので、ご検討いただけましたら幸いです。