ブログタイトルにボディアートとつけたのに、用いている道具のご紹介が遅れました。本日はヘナについて書いてみたいと思います。
ヘナはミソハギ科の植物。気温が高く乾燥した地域でよく育ちます。その歴史は古く、クレオパトラもその指をヘナで染め、マニキュアがわりにしていたそう。アーユルヴェーダにも用いられる薬草で、殺菌作用があると言われます。
日本でのヘナの用途は、というと、染髪が1番身近な使い方でしょうか。これについても単に色をつけるだけではなく、髪そのものを強くしなやかにする効果があるんだとか。
メヘンディ(ヘナタトゥー)として肌にのせて楽しむ場合は、ヘナとお茶(染まりをよくするためにお砂糖やレモンを入れることも)を混ぜて練りあげます。
粉を練った段階ではまだほんのりと緑がかった色をしていますが、少し時間をおくと酸化が進んで、ペーストの表面は茶色に変化します。(スプーンですくうと、空気に触れていないペースト内部は緑のまま)これをさらによく練ってなめらかにした後、コーンに詰めていきます。
・施術をするとき→日焼け止めなどを塗ってらっしゃる場合は一旦ふきとっていただいてから、ペーストをのせていきます。染まりやすい(色が濃く出やすい)のは体温が高く、角質が厚めの部位。肘から指先・膝から足先あたりのパーツがおすすめです。
肌にのせるとひんやりとした感覚があり、乾くにつれてペーストがぱりぱりしてくるのが直に感じられます。しかし、色をきれいに出すにはペーストを一定時間、施術部位に定着させ、乾かないようにすることが大事。そのため、柄が潰れない程度にペースト表面が乾いた段階で、保護シートを貼らせていただきます。(施術後、4-5時間は保護シートをそのままにしていただくことを推奨します)
・シートを剥がしたあとの入浴について→当日は施術箇所を湯船には入れず、シャワーでささっと流す程度で。
保護シートを剥がしてすぐにあらわれるみかん色はとても可愛い風合いですし、色が定着して茶褐色になると、柄の輪郭が際立ってアートがより味わい深くなります。そして、日ごとに淡く消えていくその様は、模様にこめた願いや思いと向き合う静けさを与えてくれます。
身体にしのばせる密かなお守りとして、メヘンディをお楽しみいただけたら嬉しいです。