少し前のことになりますが、友達が素敵な場所へ連れて行ってくれました。豪華な設えを見ているだけで心が沸き立つような、なんともカラフルなレストラン。スパイスの効いたホットワインを飲みながら、約1年ぶりの再会を喜び合いました。「きっとこういう感じ、好きだろうと思って」と静かに笑う彼女は司禄星中心。なんでもあけっぴろげな私の好みなんてお見通しに違いありません。
中高生の頃だったでしょうか、あまり友人の多くなかった私は「好きなもの」をリスティングすることで空虚な休み時間を埋めていた時期がありました。小説だったか映画だったか…何かに影響されてはじめた試みではあったものの、その頃に書き出したリストの堆積が今の私を形作る大きな枠組みになっているような気がします。
「好き」という感覚的なものに対し「イン」もしくは「アウト」あるいは「線にかかっているけど微妙なところ」…といった形で自分のスタンスを探ることは、ちょっと元気がなくなったときなどに大いに役立つものではないかと思います。現に、私の場合は自分にお薬をあげるように、困ったときにはそれらの「好き」を積極的に与え、我が身に寄り添わせるようにしていることもしばしば。特に、何よりの楽しみである「旅」を封じられてのちは、意識して自分に水をやるようにしています。さて、あなたの「好き」は、どんな形をしていますか？
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