台風がすぎてから、朝晩に吹き抜ける風が少しずつ秋めいてきたような気が。とはいえ、昼間の直射日光や気温はまだまだ夏の気迫に満ちていて、黙っているとつるつると服の中を汗が滑り落ちていきます。拭くものが手放せません。
今日は、白露。夜気に冷やされた空気が草花の上で露をむすぶころ、との意をもちます。差し込む朝の光に照らされる水の雫…と思い浮かべると、清涼な、すがすがしい風景が容易に目に浮かびます。
この「白露」をもって暦は「癸酉」の月を迎えたわけですが、しんと冷えた陰の金(酉)のうえに浮かぶ水滴(癸・陰の水)という風にとらえてみると、これほど互いに符合し、イメージを補完しあう間柄もそうそうないでしょう。澄んで清らかな雰囲気につつまれた干支です。
機転が利き、内面にはさまざまな創意工夫がとめどなく溢れていますが、決してそれをひけらかすようなことはなくいつも穏やかな笑みをたたえている人。
なんでも卒なくこなし「こんなよくできた人もいるもんだなぁ~」と周りから憧れられたり、信頼を寄せられることも多いのですが、どんなに近寄ってみてもいまいち本音や真意をつかみかねる…どこか空想の生き物であるかのようなファンタジックな一面を持ちます。
見えないところで不断の努力を重ねているものの、苦労と苦労と思わない忍耐強さもあいまって、あまり「大変さ」が顔に滲まない傾向がある人が多いのではないかな?というのが個人的な所感です。
そんな「癸酉」に着想を得たネイルがこちら。
メタリックなベースにミラー効果のあるパウダーをのせ、櫛目状のアートをほどこしたデザイン。
はじめは小さな水滴だったものが雨足が強まるにつれ寄せ集まって水たまりとなり、果てには大きな流れとなっていくことを予感させる配置を意識しました。
ゲリラ豪雨に台風と、現実の天気はしとしとそぼ降る雨とはほど遠い日もありますが、雨音を聞きながら布団に入る秋の夜…そんな時間の訪れを心待ちにしています。